アパート経営

アパートメーカーおすすめ10社!比較ポイントや失敗しない選び方などご紹介

2023年2月20日

アパートメーカーを選定したいと考えた際に「実際どのようなメーカーがあるのか?」と疑問に思う方や、アパートメーカーについては名前だけ聞いたことがあるけど、実態についてはそこまで知らないという方も多いのではないでしょうか。

この記事ではアパートメーカーを選定する事を前提に、基本情報や特徴などを紹介します。なかには、建設会社を選定する際のポイントなど重要な要素も多く盛り込んでいるので、参考にしてみてください。

目次

アパートメーカーとは?基本情報を確認

アパートメーカーとは会社により特徴や規模に違いがみられます。それらについては大きく分けて以下の5種類の建築業者に分けられます。

  • ハウスメーカー
  • 建築会社
  • 設計会社
  • 工務店
  • ゼネコン

このなかでも、実際にアパート建築に携わることが多いのは、ハウスメーカー・建築会社・工務店の3つです。

ハウスメーカー 建築会社 工務店
コスト 平均~やや高め 平均~やや高め やや安め~高い(ケースによって異なる)
工期 短い(最短2~4か月) 会社によって異なる やや長め
品質 高い 高い 工務店ごとにばらつきあり
自由度 あまり高くない あまり高くない 高い

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

1. ハウスメーカー

ハウスメーカーは大手であれば、全国に支社や拠点を持っており、設計から施工まで自社で行う設計施工の体制を整えていることが一般的です。建築会社は高層ビルから住宅建築まで幅広い範囲を手掛けます。

ハウスメーカーや建築会社は、関連会社に管理会社やメンテナンス会社を持ち、竣工後の管理や建物修繕も提供していることが多いです。

また工場を持ち、工業化工法を採用できるため、工期や費用、品質のばらつきがないというメリットがあります。

2. 建築会社(ゼネコン)

建築会社とは、建物を建てる会社を広いくくりでまとめた名称です。その中でもゼネコンはオフィスビルなどの高層ビルを中心に手掛ける会社のことを指します。

アパートを含めた建築を得意とする会社であれば、提供される技術やサービスはハウスメーカーと同じものです。

3. 工務店

工務店は、地域に根付いて地元住民の細かい要望にも柔軟に対応してくれる事業者です。

ハウスメーカーとは異なり、オーナーが間取りやデザインについて工務店に相談しつつオリジナルに設計することができます。

費用面では、ハウスメーカーで作れるものを工務店で依頼することで高価になりがちな一方で、オリジナル設計したものについてはハウスメーカー商品よりも安くなる場合があります。

工務店はハウスメーカーに比べて規模が小さいため、施工日程や品質についてハウスメーカーに比べて難があることは否めません。工務店の長所・短所を理解した上で、ニーズに合った会社を選定することが重要です。

アパートメーカーの選び方とは?比較したい4つのポイント

建築費や実績、施工日程、アフターサービスなども重要な要素となります。アパートメーカーが提供するプランを詳細に比較し、自分にとって最適なプランを選ぶことが大切です。また、建築前には実際に建てられたアパートを見学し、アパートメーカーの質を確認することも有効です。

以下、選定で比較すべきポイントをまとめました。

  • 会社の信頼性や実績で選ぶ
  • メーカーが得意とする建築物で選ぶ
  • 管理システムで選ぶ
  • 保証・アフターサービスで選ぶ

ここからは、上記内容について解説していきます。

会社の信頼性や実績で選ぶ

アパートメーカーの集客力や入居率も重要なポイントです。 管理者が集客力や入居率の高いメーカーを選ぶことで、アパートの運営におけるリスクを減らすことができます。 また、メーカーの評判や口コミも参考にすることで、信頼性の高いアパートメーカーを選定することも可能です。

最後に、アパートメーカーの施工実績も確認することが重要です。 十分な実績があり、完成したアパートが優れているメーカーを選ぶことで、建築物の質も高くなり、運営にもメリットがあります。

メーカーが得意とする建築物で選ぶ

アパートメーカーは、建築だけでなく、施工日程や建物の保証、管理システムなどのサポートも提供しています。これらも重視して比較することで、最適なメーカーを選定することができます。

実際どのような分野を得意としているか、複数のメーカーと比較検討することで、最適な選択をすることができるでしょう。

具体的には下記の4つが挙げられます。

  • 構造・工法
  • 間取り・プラン
  • 敷地・商品企画
  • デザイン

 

1. 構造・工法

木造工法については、耐震性や防火性についての法律上の要件が厳しくなっており、新築時には特殊な技術や材料を使用する必要があります。これに伴い、木造工法の建物は一般的に高額な費用がかかります。

選択する際には、経営者の予算やアパートの目的、地域によって適した構造工法を検討することが重要です。

ハウスメーカーによっては、構造工法の選択肢が異なるため、選ぶ際にはハウスメーカーによって提供される選択肢も確認することが必要です。

2. 間取り・プラン

ハウスメーカーによっては得意とする間取りやプランが異なり、アパート着工数が多いハウスメーカーは個人向けや家族向けのアパートが得意です。

しかし、戸建て住宅が中心でアパートの着工数が少ないハウスメーカーの場合は、その会社の商品ラインナップをチェックすることをおすすめします。

鉄筋コンクリート造、重量鉄骨造を採用しているハウスメーカーは1Kなどの個人向けが得意で、軽量鉄骨造、木造を採用しているハウスメーカーは1LDK、2LDKなどの家族向けが得意なことが多いです。

デザインや内装についてもハウスメーカーごとに傾向があるので、経営者の好みや入居者ターゲットを踏まえて選択することが良いでしょう。

3. 敷地・商品企画

アパートを建てる敷地の大きさや形状によって、商品規格が適さない場合があります。一般的にアパートは2階建てか3階建てとなりますが、敷地によっては3階建てだと厳しい場合もあります。

2階建てで計画する場合、費用を考慮すると軽量鉄骨造や木造の方が適していることがあります。3階建てが収まる土地であれば、費用面から軽量鉄骨造3階建てや木造3階建てを検討することができます。

しかし、防火地域などの制限やハウスメーカーの商品規格に合わない場合もあります。

4. デザイン

アパートメーカーの比較ポイントとして、アパートのデザインも重要な要素です。デザインは経営において、空室対策としての効果があり、良いデザインは長期的な収入を維持する上で重要な要素となります。

メーカーからの提案書には、イメージパースと呼ばれるカラーのグラフィック画像が載っているので、それを中心に見比べることができます。入居者が気に入るような雰囲気の良いデザインを選定することがコツです。

ただし、デザインは主観の要素が強く好みが分かれるため、家族や周囲の意見を聞きながら決めることをおすすめします。建築費や収入の数字に目が行きがちな選定の中でも、デザインも重要な要素なので、しっかり比較するようにしましょう。

管理システムで選ぶ

アパートの選定について、管理システムを指針にすることもできます。管理システムに重きを置いた場合、下記のポイントをチェックするといいでしょう。

  • 集客力と物件への入居率
  • サブリースだと利回りが下がることも

 

1. 集客力と物件への入居率

アパートの管理には、管理内容や管理システムも重要といえますが、最も重視すべきなのは管理会社の集客力と管理物件の入居率です。管理会社が直接入居者を集客していない場合や、他の業者に頼っている場合もあるため、集客の方法を確認することが重要です。

入居者が決まらなければ、管理内容や管理システムは意味を成しません。そのため、管理会社の集客力と管理物件の入居率を重視し、管理会社の集客方法を確認することで、最適なアパート管理会社を選定することができます。

2. サブリースだと利回りが下がることも

一括借り上げ(サブリース)のメリットは、経営者が管理に関わらなくて手間が減ることです。しかし、その場合収入は低くなります。

また、管理会社の集客力や入居率などの詳細を把握していないため、予期しない収益の低下や管理費の請求などがある可能性があります。

アパートの経営をする際には、管理代行の場合の収支も考慮し、選択肢に入れることが良いでしょう。

保証・アフターサービスで選ぶ

ほとんどのハウスメーカーは、新築した建物について主要な構造躯体について20年、屋根や外壁については10年といった保証期間を設けています。

保証期間は新築したハウスメーカーによって異なりますが、一般的にはそのような期間を設けています。保証期間は、新築したハウスメーカーがメンテナンスした場合のみといった条件が付きます。

しかし、ハウスメーカーのメンテナンスは高額なため、アパートの経営には不向きなことがあります。

そのため、地域によっては屋根や外壁などの工事をする際に、外壁塗装の助成金を受け取ることができる場合があります。そのような助成金制度があるかは、各市区町村のホームページで確認できます。助成金制度がある場合は、費用を軽減することができるので利用するのも良いでしょう。

アパートメーカーはどこがいい?おすすめのブランド比較10社

アパートメーカーは多く存在しており、特徴や規模も様々です。ここでは、数あるメーカーの中からおすすめのブランド10社をピックアップしました。それぞれのブランドの特徴について見ていきましょう。

  • 積水ハウス
  • 大和ハウス
  • 大東建託
  • 住友林業
  • 旭化成ホームズ
  • 東建コーポレーション
  • ミサワホーム
  • パナソニックホームズ
  • セキスイハイム
  • セレコーポレーション

積水ハウス

引用元:積水ハウス公式HP

  • 戸建てもアパートも着工戸数トップクラス
  • グループ会社である積和不動産によるしっかりとした管理体制がある
  • 賃貸需要の高い立地に向いている

積水ハウスは、248万戸以上の家づくりのノウハウから生まれた賃貸住宅で知られる、業界最大手のメーカーです。確かな品質を持ち、賃貸住宅経営をはじめとする、魅力ある土地活用計画を提案しています。

グループ会社一体となり、入居者募集から一括借上、建物の維持管理まですべてをサポートし、経営者の手間やリスクを軽減し、安心経営を実現しています。

大和ハウス

引用元:大和ハウス公式HP

  • 建設業界の売上ランキングトップ
  • 鉄骨系メーカーの中では、建築費用が比較的安い
  • 間取りプランも豊富で、シングル向け・家族向けと幅広く対応可能

大和ハウス工業は建設業界の売り上げランキングトップで、アパート商品は「セジュールオッツ」や「セジュールウィット」など多種類を提供しています。

これらは主に重量鉄骨3階建てや軽量鉄骨造の3階、2階建ての商品を扱っており、間取りプランも豊富で、シングル向け・家族向けと幅広く対応可能です。

鉄骨系メーカーの中では、建築費用が比較的安いのがおすすめです。子会社である大和リビングによる管理により、入居もスムーズに進みます。

大東建託

引用元:大東建託公式HP

  • 管理物件数全国1位の業界最大手の管理会社
  • 多彩なコンセプトの商品がある
  • 実績が多い会社のため安心感がある

大東建託は、管理物件数全国1位の業界最大手の管理会社で、建設部門としても実績があります。アパート商品はほとんどが木造工法で、3階建て、2階建ての商品を提供しています。

多彩なコンセプトの商品があり、シングル向け・ファミリー向けまで豊富な間取り種類を提供しています。

経営者にとっては実績の多い建設会社であるため、安心感があると言えるでしょう。

住友林業

引用元:住友林業公式HP

  • 木の住まいの心地よさと、自由設計が叶える付加価値がおすすめ
  • 収益性の高い賃貸経営
  • 細部にわたるサポート

住友林業は経営者の資産に相応しい活用の方法を提案する企業です。設計・施工、アフターメンテナンスまで、経営に関するすべての工程で、細部にわたるサポートが受けられます。

建築面では木の住まいの心地よさと、自由設計が叶える付加価値がおすすめと言え、高収益な賃貸経営が特徴です。

旭化成ホームズ

引用元:旭化成ホームズ公式HP

  • 旭化成グループの住宅部門で、へーベルハウスと呼ばれるアパート商品が主力
  • 主に重量鉄骨3階建てと軽量鉄骨2階建ての商品を提供している
  • 管理は子会社である旭化成不動産が行っており、30年間の家賃保証システムを採用

旭化成ホームズは、入居者に快適な環境を提供することを重視した建物を建設しています。耐震性や断熱性が高く、エネルギー消費量を削減するためにも有効です。また、建設前から建設後までのサポートを提供し、入居者のニーズに対応するように経営しています。

東建コーポレーション

引用元:東建コーポレーション公式HP

  • バリアフリーのバラエティーの多さと耐震性の高さが特徴の1つ
  • 入居仲介サービスのチェーンを展開している
  • プランは自由度が高く、シングル向け・ファミリー向けまで幅広く対応可能

東建コーポレーションは、全国47都道府県に拠点を持ち、アパート経営・土地活用のパイオニアとして活躍している企業です。

特徴は、バリアフリーのバラエティーの多さと耐震性の高さで、高耐力フレームや制震フレームを活用していることです。

また、土地所有者向けのアパート・マンション経営代行サービスに加え、ホームメイトのブランド名で入居仲介サービスのチェーンも提供していることが強みの1つです。

ミサワホーム

引用元:ミサワホーム公式HP

  • 戸建住宅における実績が豊富な住宅メーカー
  • 入居率にかかわらず一定の家賃を確保できるシステムがある
  • 「南極昭和基地」の建物の多くを手掛けたことで有名

ミサワホームは戸建住宅における実績が豊富な住宅メーカーです。そのノウハウを活かし、デザイン力、企画力、技術力の3つを大きな強みとしています。特に、環境保護の観点での先端テクノロジーを取り入れた住宅建築に定評があり、太陽光発電を取り入れた住宅商品も提供しています。

また、「南極昭和基地」の建物の多くを手掛けたことでも有名で、極限の環境にも耐えうる建築技術があり、気密性、耐久性に優れたアパート建築に活用されています。

さらに、入居率にかかわらず一定の家賃を確保できる「一括借上げ」というシステムもあり、長期的なアパートの経営をサポートしています。

パナソニックホームズ

引用元:パナソニックホームズ公式HP

  • 経営、建築、技術の3つを大きな強みとしている
  • 女性向けに開発した商品があり、女性の視点を生かすというコンセプトが主流
  • 外壁には独自のタイルを使用し、他社との差別化を図っている

パナソニックホームズは、住宅メーカーとして幅広い施設づくりの実績を持ち、そのノウハウを活かした経営、建築、技術の3つを大きな強みとしています。

経営サポート面では、安定した経営の実現計画から、次世代への資産受け継ぎまでをバックアップし、経営者の「空室や家賃の滞納」に関する不安を解消します。また、建築では女性視点がコンセプトの賃貸住宅を提供し、世代を超え人気を集めています。

さらに独自開発の外壁により、メンテナンスの負担軽減に成功しています。遮音性の高い遮音性能床の開発など技術力にも定評があります。

セキスイハイム

引用元:セキスイハイム公式HP

  • 主力商品として、独自の磁器タイルを使用したアパートがある
  • アパートプランが個人向け・家族向けまで幅広く用意されている
  • 品質が安定している

ユニット工法を採用するハウスメーカーは、工場で鉄骨の建物ユニットを組み立て、工期が短く、安定した品質を持つことが大きな特徴です。

独自の磁器タイルを使用したアパート、レトアシリーズが主力商品で、重量鉄骨3階建て、軽量鉄骨2階建てが主流です。

ユニット工法のためアパートのプランは自由度が少ないですが、シングル向け・ファミリー向けまで幅広く提供しています。グループ会社のハイム不動産でアパートの管理を行っています。

セレコーポレーション

引用元:セレコーポレーション公式HP

  • 軽量鉄骨造の2階建て、3階建てを主力商品とする
  • 設計の自由度が高く、狭小地でも対応できる柔軟性がある
  • 建築費用が大手メーカーよりも安い

セレコーポレーションは軽量鉄骨造の2階建て、3階建てを主力商品とし、都市型の3階建てアパートを多く建てています。

設計の自由度が高く、狭小地でも対応できる柔軟性があり、建築費用は木造より高いが大手ハウスメーカーよりは安く、経営者にとっては魅力的なメーカーです。

管理は自社で行っていることが多いですが、業務提携をしている別の不動産会社にも依頼することもあります。

失敗しない!アパートメーカーを選ぶときの注意点

アパートメーカーを選ぶ際にはポイントを押さえて置くことが重要です。ここでは、アパートメーカーを選定するときの注意点として下記の3つについて取り上げ説明していきます。

  • 実績も確認するようにする
  • 評判や口コミも忘れずに確認する
  • 一社ではなく複数社で比較する

実績も確認するようにする

アパートメーカーが手掛けたアパートの品質やデザイン、機能性などを確認するために、入居している住民に聞いてみることも有効です。彼らが実際に住んでいるアパートを、満足しているかどうかや、トラブルが起きた際の対応なども確認することができます。

メーカーを選定する際には、十分な情報を入手し、実績や口コミ、見学などを通じてメーカーを選定することが大切です。

評判や口コミも忘れずに確認する

アパートメーカーの評判や口コミだけでなく、過去の設計・建築の実績も確認することが重要です。過去に建てられたアパートを見学することで、そのメーカーが実際にどのような建物を建てているかを知ることができます。実際に見学して、品質やデザインなどの感触を確認することで、アパートメーカーの選定に役立つでしょう。

一社ではなく複数社で比較する

土地所有者によっては、土地を売却してアパートの土地活用を考えることもできます。その場合は、メーカーが土地買取も行っているか、土地買取に対応できるメーカーを選定することが重要になります。

アパートメーカーの選定は、長期的な経営において、重要な役割を担うため、慎重に選定することが大切です。

まとめ


今回はおすすめのアパートメーカーについて解説してきました。

アパートメーカーは、建築費や建築物、管理システムやアフターサービスなど、多くの項目において各社で特徴を異にしています。最適なアパートメーカーの選定については置かれている状況を認識したうえで実績や口コミなどをもとに比較検討すると良いでしょう。

今回紹介した注意点や特徴を参考にしながらアパートメーカーを利用してみてください。